1.設立の趣旨
鹿児島県の海には豊かな海の幸があります。また、鹿児島県は南北に長いことから、多様性に富む海の幸が水揚げされており、漁獲量は全国でも上位に位置しています。さらに、鹿児島県では魚類養殖も盛んに行われており、カンパチ、ブリ、クロマグロ、ウナギなどは全国有数の生産量を誇ります。その一方で、鹿児島県の魚介類の消費量は、全国平均を大きく下回っています。街中の鮮魚店も年々、数を減らしています。魚食は健康食であること、四季折々の味わいを楽しむことができることを理由に日本はもとより世界から注目を浴びています。こうしたなか、鹿児島県民は、海の幸に恵まれた好条件下にあるにも関わらず、その恵みを十分に享受できていない状態にあるのです。何故このような状況にあるのでしょうか。その原因はたくさんあります。旬に応じた魚を美味しく頂くには、魚に応じた調理が必要になりますが、核家族化がすすんだ結果、家庭内で調理技術は伝承されづらくなりました。魚の購入場所が街中の鮮魚店から量販店へ移行したことから、魚に関する情報が伝わりづらくなりました。そもそも鹿児島県で漁業生産が盛んに行われていることを知らない県民も少なからずみられます。このほかにも、肉料理に比べて魚料理は割高であること、調理後の残渣処理が大変であること、などが魚食機会を遠ざける要因として知られています。
私たちは、こうした現状を改善するには、生産者と消費者、これを繋ぐ多様な人々の相互理解を促進させ、魚食の豊かさ、楽しさ、大切さなどを鹿児島県民に広く伝えることが必要であると考えます。これを実現するために、水産物や魚食に関わる人々を広く募り、任意団体「鹿児島おさかな倶楽部」を設立し活動をはじめました。こうしたなか、今後、関連団体と連携し、より充実した活動を行うためには、社会的に信用度の高い特定非営利活動法人が最適であると認識しました。
法人設立後は、魚食普及、消費者教育、子どもの食育啓発、交流促進活動、生産・加工現場の体験、海洋・内水面環境への理解醸成などの活動を行います。鹿児島県の恵まれた海の幸を鹿児島県民が十全に享受する取り組みを推進することを通じて、鹿児島県民の生活の質的向上に貢献することを目指します。
2.目的
この法人は、魚食普及、消費者教育、子どもの食育啓発、交流促進活動、生産・加工現場の体験、海洋・内水面環境への理解醸成などの活動を行います。鹿児島県の恵まれた海の幸を鹿児島県民が十全に享受する取り組みを推進することを通じて、鹿児島県民の生活の質的向上に貢献することを目指します。
3.活動内容
(1)魚食普及及び食育啓発に関する事業
(2)水産業に係る学術的情報の普及に関する事業
(3)生産・加工現場への理解促進に関する事業
4.役員名簿
役職 | 氏名 | 勤務先 |
理事長 | 鳥居 享司 | 鹿児島大学水産学部 |
副理事長 | 和田 実 | 鹿児島県庁 |
理事 | 黒瀬敏弘 | 公益財団法人 新生田上霊園 |
理事 | 田中要範 | 全国漁業協同組合連合会 |
理事 | 佐々祐一 | 漁業 |
理事 | 米田竜一 | 漁業 |
理事 | 藤﨑剛 | 鹿児島県議会議員 |
理事 | 宮内和一郎 | 鹿児島県漁業協同組合連合会 |
理事 | 横山顕子 | 株式会社プロダクションビコーズ |
監事 | 辻貴順 | 海ラボ |
5.定款
6.沿革
2015年3月 任意団体鹿児島おさかな倶楽部を設立し、活動を開始
2019年1月 特定非営利活動法人設立に向けた勉強会を開始
2019年2月 発起人会の開催
2019年3月 特定非営利活動法人設立に係る認証申請書の作成を開始
2019年5月 設立総会の開催に向けた会議を開催
2019年6月 設立総会を開催
2019年9月10日 NPO法人として認証